ホストーカー 【完】


エレベーターに乗り込むと、コウさんは20階のボタンを押した。


一先ず、麗羅の住む最上階では無かったことにふっと安堵の息を漏らす。

チンッとエレベーターが20階に着く合図のベルが鳴る。



「お先にどうぞ、お姫様。」



コウさんは、エレベーターのドアが勝手に閉まらない様に手で制しながら言った。


「ありがとうございます。」


キチンとお礼を言ってからエレベーターを降りた。



「ここが俺の部屋。ちよっと待ってね。」


そう言ってポッケから鍵を取り出しドアを開けた。


「ようこそ、吉澤家へ。」



< 127 / 221 >

この作品をシェア

pagetop