大好き。ただそれだけ
妬きもち
「リョーマ様ぁぁ!」

ああ…また鬱陶しいのが来た

「L、O、V、E、リョーマ様ぁぁ!」

ふと、聞こえた…いや。
嫌でも聞こえる大きな声に誰もが注目する

「おチビすごい人気だね~」

「べつに」

べつに…か
君はあまり気にしてないみたいだね
でも僕は気にするんだよね
大好きな君を呼ぶあの声が気にならない
なんてありえない

「と、ともちゃん…」

そして隣の彼女も…
控えめな性格して越前がアメリカ行くときには
なんて書いてあったか知らないけど…
ボールなんか渡してさ。
彼は僕のものなんだけどな

「不二、次俺たちの番だよ?」

「…」

「不二?」

目の前でヒラヒラと振られた手で我にかえる

「あぁ、ごめんタカさん。なに?」

「次、俺たちの番だよ」

「あ、あぁ、分かった」

「どうかしたのかい?」

「いや、大丈夫だよ」

全く、君たちのせいでテニスにも集中できない

「不二先輩」

愛しの彼が僕の名前を呼ぶ

「なに?」

いつもなら笑顔で振り返るところだけど
僕は今すごく腹がたってるから…
とても冷たい言葉を返す

「なんか…怒ってる…スか?」

「怒ってるよ」

まさかの答えに焦りの顔を見せる君
そんな顔も好きだな…でも…

「君にとって…僕は何?」

「…え?」

そんな顔しても許さない

「な、何って…俺の…恋人っスけど…」

帽子を深くかぶり直し俯く
たった一言でさっきまでのイライラが
引いていく

「…そっか」

「…」

さっきまでとはまるで違う優しい声に
君は顔を上げ、僕の笑顔をみたい瞬間
君も優しく微笑んだ

「リョーマ様ぁぁ!」




あれ?
おかしいな…さっきまであの声を
聞くたびにムカついてたのに

End
→あとがき
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