ルビゴンの河の先
10. 黒幕
―――涙を流して起きる朝がまた始まった。
夢の中では私たちはまだ一緒に暮らしていて、今までにないくらい幸せで。
だからかな。
現実に引き戻されたときは涙が止まらない。
神様がいるのなら、どうして私がいつもこんな目に遭うのかと訊ねてみたい。ついでに、いつになれば独りじゃなくなるのかも教えて欲しかった。
心の中で訊ねてみても、返事なんか返って来やしないんだけど。
「…朝、かぁ………」
憂鬱になるくらい眩しい朝日に、私は恨めしげにぼやく。