ユビキリ
「あの。
刑事さんたちは僕を疑っているのですか?」
『そんなことありませんよ。
僕らは疑うのが仕事みたいなものなので。』
疑ってんのかい。
確かに、隣の住人で現場を見てしまったのだから仕方ないか。
「咲歩さんは大丈夫なんですか?」
今度はこっちから質問してみた。
『大丈夫と言いますと?』
「精神的にですよ。
友達の指が丸々無くなっていたんですから。」
『あー。
それならもう心配ありませんよ。
もう落ち着いてます。』
「そうですか。」