黒い炎

あれは、私がまだ中等部に上がって間もなくの事だった。



自慢の庭の手入れの為、お祖父様は腕のいい庭師を雇っていた。



その中の1人の若い見習いの男。



彼は礼儀も正しく、仕事中はいつも真剣そのものだった。



年も近いせいか、いつしか私はそんな彼に興味を抱くようになっていた。



世間知らずで無知な私は思わずにいた。



彼は"男"なのだと言う事を…。

< 79 / 207 >

この作品をシェア

pagetop