竜王様のお気に入り
「そうか・・・家族か・・・。
じゃあ、これからは、俺だけを愛すればいい・・・。
そしたら分かる。
誰かを愛する気持ちってさ、理屈じゃないんだ。
ヤヨイと会って、同じ時を過ごして、初めて知ったよ。
もうヤヨイ以外の誰の生気も、取り込みたくないんだ。
俺が・・・竜王で居たくないんだ。
だから、ヤヨイが気に病む事は、何もないんだよ。
あっ!あとさ、俺のさっきのあれ。
嫉妬ってやつだよな?
コウリュウにヤヨイが・・・って思ったら、ついカッとなっちゃった。」


ハクリュウはそう言うと、照れたように小さく笑い、また言葉を続けた。


「ヤヨイ。
二人で人間界で、ひっそりと暮らさないか?
ヤヨイと居ると、俺は無条件にハクリュウでいられるんだ。
竜王でいる事にも少し疲れた。
もうそろそろ、ハクリュウとして過ごしても、いいよな?
力は持って行かない。
コウリュウにでも託すよ」


「えっ・・・?
人間界に戻れるの?
姉様やキサラギに、また会える?」


ヤヨイはびっくりして琥珀色の瞳を揺らし、ハクリュウを見つめた。

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