愛を待つ桜
ふたりが振り返れば、大きなお腹を手で支えながら、ドアに寄りかかるように由美が立っている。
興奮して怒鳴ったせいだろう、彼女の顔は真っ赤だ。
「由美、お前……起きてて大丈夫なのか?」
匡は当然のように妻を気遣い、手を差し伸べようとするが……。
「私の妊娠中に、この人と何をしてたの!?」
「はぁ? なに訳の判らないこと言ってるんだ。夏海さんは兄貴の嫁さんだぞ」
「3年前も付き合ってたんでしょ! 私、知ってるんだから!」
由美のもとに智香が訪れたことなど想像できるはずがない。匡はいたって呑気そうだ。
「なーに妬いてんだよ。縁談話があっただけだって」
彼は明るい声で答える。
「第一さ、そのころには兄貴と付き合ってたんだぜ。悠くんが証拠じゃないか。なあ」
興奮して怒鳴ったせいだろう、彼女の顔は真っ赤だ。
「由美、お前……起きてて大丈夫なのか?」
匡は当然のように妻を気遣い、手を差し伸べようとするが……。
「私の妊娠中に、この人と何をしてたの!?」
「はぁ? なに訳の判らないこと言ってるんだ。夏海さんは兄貴の嫁さんだぞ」
「3年前も付き合ってたんでしょ! 私、知ってるんだから!」
由美のもとに智香が訪れたことなど想像できるはずがない。匡はいたって呑気そうだ。
「なーに妬いてんだよ。縁談話があっただけだって」
彼は明るい声で答える。
「第一さ、そのころには兄貴と付き合ってたんだぜ。悠くんが証拠じゃないか。なあ」