【短編】ロック☆チョコレート
けど、想いが届いて欲しいなら逃げちゃダメなんだ。
「受け取って下さい」
そう言って目をギュッと閉じた。
…1秒が長い。
「ごめん、受け取れない」
「…え?」
「ごめん…」
胸におもりがドーンッと容赦なく落ちて来た。
受け取れない…?
彼の言葉の内容が理解できるとフツフツ沸いて来たのはイライラだった。
「じゃあどうしてキスなんてしたの?」
「………」
「答えなさいよ!」
嫌だ……
言いたくもないのに口から言葉が勝手に…。