ランデヴー
私は陽介に見られないようにスッと鼻をすすって涙を堪えると、用意していた巻き付けられるタイプの三脚にカメラをセットした。
近くに突き出た木の枝にそれを固定し、後ろからファインダーを覗き込んでアングルを確認する。
柵の近くに立つ陽介と、その後ろに少し映り込んだ富士山。
そして後方に広がる紅葉をフレームに納め、自分の立つ位置を心の中で確認した。
タイマーをセットして急いで陽介の隣に並ぶと、2人顔を見合わせ笑い合い、手を繋ぐ。
でも温もりを感じたその瞬間に、私の中の堪えていた何かが溢れそうになった。
タイマーの赤い光がチカチカと過ぎる時間を知らせていたが、その光がだんだんと幾重にも霞んで見える。
「陽介、今日は有り難う。私、楽しくて嬉しくて……うん、嬉しいのに……涙が出ちゃうよ……」
音もなくタイマーの光が消えてシャッターが切れた時、私は口元を抑えて堪えきれない涙を流していた。
「陽介……陽介……っ! うっ、く……」
私は両手で口元を覆いながら、嗚咽を堪える。
近くに突き出た木の枝にそれを固定し、後ろからファインダーを覗き込んでアングルを確認する。
柵の近くに立つ陽介と、その後ろに少し映り込んだ富士山。
そして後方に広がる紅葉をフレームに納め、自分の立つ位置を心の中で確認した。
タイマーをセットして急いで陽介の隣に並ぶと、2人顔を見合わせ笑い合い、手を繋ぐ。
でも温もりを感じたその瞬間に、私の中の堪えていた何かが溢れそうになった。
タイマーの赤い光がチカチカと過ぎる時間を知らせていたが、その光がだんだんと幾重にも霞んで見える。
「陽介、今日は有り難う。私、楽しくて嬉しくて……うん、嬉しいのに……涙が出ちゃうよ……」
音もなくタイマーの光が消えてシャッターが切れた時、私は口元を抑えて堪えきれない涙を流していた。
「陽介……陽介……っ! うっ、く……」
私は両手で口元を覆いながら、嗚咽を堪える。