ランデヴー
受け取ろうとした手が微かに震えた。


やっぱり……見るのが怖い……。



「倉橋君、読んで」


気付くと私はとんでもないことを口走っていた。



「は?」


案の定、倉橋君からは理解できないという感じの声が返ってくる。



それはそうだろう。


私だったら、そんなのお断りだ。



「……ごめん、嘘」


私は一瞬で訂正すると今度こそ倉橋君から携帯を受け取り、ゆらりと体を起こしてそれをじっと見つめる。



ドキドキと逸る心臓を抑えながら、画面を開いた。


新着メールの送り主はやはり陽介で、私は汗ばんだ指でボタンをポチポチと押していく。
< 380 / 447 >

この作品をシェア

pagetop