花は野にあるように
「そんなにビックリしたの?」


クスクスとこぼれる笑みを我慢できずに、僕は笑いながら聞き返した。


さっきのスーパーの特売コーナーで、主婦の闘いを目にしたリョクは少し離れた所から引き気味に見ていた。


迫力に負けたって言ってたけど、僕が普通にその中に入っていってさっさと買い物を済ますと尊敬したような表情で僕を迎えてくれた。


「すげえ尊敬する。」


本気って顔一杯に書いてあるような顔のリョクにそんな風に言われて、僕は嬉しいのと何だか恥ずかしいのとで、また少し顔を赤くした。
< 87 / 1,416 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop