シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~
「隣の女性は?」



「彼女は俺の営業補佐の海塚です」
違うと言いたいけど、言えない。
心の中で、ため息が漏れる。


「一緒に仕事してるの?」

私の返事を伺うように、佐久間さんは横目で見つめる。
変なコト言うなと脅迫めいた視線。
「はい、まぁー」
私は渋々、同調した。



私に向けられるオーナーの視線はギラリと光る刃のよう。


佐久間さんの嘘のせいで、オーナーの嫉妬の対象にされ、いい迷惑。



「それよりも今日は新しいカタログお持ちしました!オーナー」


「・・・」


工藤さんの言うとおり、愛想のいい営業スマイルを見せていた。



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