シークレット・シェアリング~同居人は先輩社員~
Chapter25 戻れない道

~郁弥side~

俺はタクシーに乗って、会社へと、戻ってゆく。



深い漆黒の空から粉雪が舞い散る。



俺は、車窓から見慣れた夜の街を見つめた。



後には引けない。


珠希には一方的な別れを告げたけど、彼女を巻き込むコトはできない。



人は出会いと別れを繰り返してゆく。

唯、すれ違うだけの人も大勢いるのに…俺と珠希は恋に落ちた。


珠希を想うキモチが俺の瞳を熱くさせて、涙と言うカタチになって、頬を伝う。







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