特別な日 ~ St. Valentine's Day ~ (完)
 

「やっぱ朝渡せば良かったぁぁ」



俺の耳は敏感に感じとる。



これは、君の声だ!



「ずっとこの日にかけてたもんねぇ。バレンタインっていう日に背中押されないと…あんた、告白なんて無理だもんねぇ」



「うぅ~」



――告白?



俺はその場から動けなくなった。



数メートル先には、君がいるというのに。



目の前が真っ暗に感じる。

 
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