アイムホーム
3.不思議な彼女
夕方になって、俺は少しだけ気まずい気持ちで店に向かった。

アメリカで留学中にバーでバイトをしたことがあるので仕事自体に不安はない。

俺はカオルの説明を聞きながら、小さなメモ帳に時折まとめ、開店準備を始めた。


「おはよー」


まだ暗くなりきらない午後5時

ようやくオーナーが店に姿を現した。


「お。来てるわね、今日から頼むわよ」


そう言って俺の肩を叩くと、そのまま奥の事務所へと姿を消した。


「なんかあったのか?」

コップを磨いていると、倉庫から何本かリキュールのビンを抱えたカオルが言った。

「え?」

「フミ、泣いてたみたいだから」



え?


俺のせいで・・・?



俺が青ざめたのがわかったのか、カオルは慌てて否定した。
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