琥珀色の誘惑 ―日本編―
「ならば舞に聞こう。この男はお前の身体に触れたな?」

「ア、アル……危ないよ。それって……切れちゃうと思う」

「この者が、お前に髪の毛一筋の傷でも付けていれば……私はこの場で処刑する」

「……!」


息を飲んだのは舞だけではない。

扉の向こうから見つめるSPたちも同じだ。


そしてヤイーシュも……青い瞳を閉じて、額から噴き出した汗は、頬から顎を伝い滴り落ちている。それは、彼がミシュアル王子の本気を知っているからだろう。


(愛の告白をするつもりだったのに……なんでこうなるのよっ!)


とりあえず――ターヒルのバカッ! と思う舞だった。


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