この男、偽装カレシにつき
カノジョの振りをすることになったとき、「俺に惚れんなよ」って忠告されたのに。


あのときは、天地がひっくり返ったって、そんなことないと思ってたのに。


私、何うっかり好きになっちゃってんだろ。


私は恐る恐るセンパイに手を伸ばす。
柔らかい黒髪に、整った顔に、ずっと触れてみたかったのかもしれない。


初めて自分から触れたセンパイの温もりに、私の指は緊張で震える。


どうしよう。
センパイを、こんなにも愛しいと思う日が来るなんて、思ってもみなかったよ…。
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