この男、偽装カレシにつき
「やっぱりまだ無理ーっっ!!」


全力で首を横に振る私に、センパイは大音量で舌打ちすると、


「仕方ねーな…」


そう言って私の口にまたチョコを押し込んだ。


あれ?
私に食べさせてどうすんのよ。
なんて疑問に思った瞬間。
センパイは勢い良く私の口の中のチョコに噛み付いた。


うわっっ!!
センパイの熱い舌が、私の中でチョコを溶かす。


とろとろと溶けるチョコと一緒に、私の頭とカラダもぐちゃぐちゃにとろけていく。


「貸し3だからな…」


甘党の私も、この甘すぎるチョコには完全にノックアウト。


当分甘いモノは控えなきゃ、と思いながら。
そのとびきり甘いチョコをおかわりしてもいいものか、私はとろけた頭を悩ませた。
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