命魂ハンター(ライフソウルハンター)
「もうやめてよ!お母さん!」
「リ…ム…。」
突然飛び出してきたのはリムだった。
「リム…あなたどうしてここに…。」
「お母さんが…いつもと違ったから…。
不安だった…心配してたんだよ!?」
リムはラナの様子がおかしいことに気付いていたのだ。
ラナが買い物に行くと言って出て行くのを見送るふりをしてあとをつけてきたのだ。
「お願いお母さん!
前の…いつもの…優しいお母さんに戻ってよ!」
「…っ!」
ラナはリムの声を聞き、何も出来なくなった。
ラナは複雑な気持ちだった。
娘のリムはもちろん大切だ。
けれど龍と虎を裏切ることは出来ない。
困惑しているラナを諭すかのように龍が声をかけた。
「ラナ。娘共々…殺せ。」
「は……い……。」
ラナは一歩踏み出した。
一歩。また一歩と近づいて行く。