命魂ハンター(ライフソウルハンター)
そして夜になった。
「準備はいいな?」
柚柳の声にみんなが頷いた。そのとき闇の中からうなり声が聞こえた。
「今夜もひと暴れするか!!」
「野郎共!暴れてこい!」
オオカミの悪死魔『サム』と『トム』が現れ、子分のオオカミ達に命じた。
すると子分のオオカミ達が村へ走ろうとした。
「「待て!!!」」
6人が声を揃え悪死魔達の前に飛び出し、にらみつけた。
「宝晶を渡しなっ!!」
えなは声を張り上げ威勢を放った。
「アハハハハハッ!!」
「なっ!何がおかしい!!」
しかしえなの威勢にびくともせずサムは大笑いをした。えなが尋ねるとサムは冷たく笑った。
「この状況をわかってるか?お嬢ちゃん。」
「サム…何が言いたいんだ…。」
柚柳が尋ねるとトムは腹をかかえて笑いながら言った。
「お前等はアホだなっ!よく考えろ!」
「俺達の子分は数百匹。そして…俺が持っているのは『炎』の宝晶だぜ?」
「この宝晶では炎を操れるんだよ!!」
サムの首に下げてあった宝晶が光り、辺り一体が炎の海となった。
「やばいよっ!!」
なみが叫んだときにはもう遅く、炎のまわりが早く、えな達は炎の壁に包まれてしまっていた。