失恋ショコラ【短】
しばらくの間、あたしは呆然としていたけど…


「あっ、有り得ないっ!!」


やっと頭の中を整理出来て、篠原をキッと睨んだ。


「どうしてそんな嘘つくんですか!?この1週間、あたしがどれだけ編集長に嫌味を言われたと……」


彼に浮気されて振られた事よりも、篠原に抱かれた事よりも…


この1週間の苦労に、泣きたくなる。


「知るか」


「先生は、そんなにあたしの事を虐(イジ)めたいんですか!?」


「違う……くはねぇか。お前を虐めるのは楽しいし」


「本当、最低っ!!」


すると、篠原がまたため息を漏らした。


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