失恋をした君と私の恋



☆敬斗side


ガサガサ…。


俺は宮田が置いていった
袋をガサガサとあさる。

「ははっ、まさに病人だな」

スポーツ飲料とヨーグルト。
病人に買っていく物の定番。
俺は2つを冷蔵庫に入れた。
宮田に悪いけど
正直どちらも好きじゃない。
俺は部屋のベッドに戻る。

「何やってんだ…俺。」

宮田を引き止めていた腕を
離した時、宮田は今にも
泣き出しそうな顔で
俺を見上げていた。

その顔が頭から離れない。

もう一度眠ろうと
目を閉じた時……。
ピンポーンと家のチャイム


「はい?」

「私…」

俺は家の扉を開けた。


< 21 / 36 >

この作品をシェア

pagetop