私のかえる場所
亮が椅子と椅子の間で
私の手を握ってきた。
私は突然のことで驚いて亮を見た。
亮は顔を赤らめて私を見下ろす。
「....いやだった?」
不覚にも少しときめいてしまった自分が悔しい。
「う、ううん。
こうしてよう。」
私たちは入学式が終わるまで
ずっと手を握っていた。
私はどんな顔をしていたんだろう。
こんなこと慣れてないだけだ
だから少し驚いだけで
嬉しくなんかない
大人しくしろよ心臓
入学式の内容なんか全く覚えてない。
私は自分を落ち着かせるので
いっぱいいっぱいだった。