愛情の枯渇

~絶望から希望へ~

闘病生活は
私が小学校を上がる頃ぐらいまで続いた。



手術が成功し
退院した時の私のお腹には
一つの人工の管が刺さっていた。

胆汁を外から入れるための管が刺さっていたのだ。

母は仕事をしながら
家事をしながら
その向きだしになった管に毎日決まった時間帯に、胆汁を流し入れた。


私のお腹はいつも
胆汁の管を支えるもので、
びしょじびしょだった。

母はそんな私を懸命に、
育て続けた。
そして3歳になるころには
普通の子供と一緒に
「普通の子供」として明るく、元気な女の子として成長していった。


難病を抱えながらも、
私はすくすくと育つことが出来、
いつの間に管もとれるようになり、
年々母の負担も
だいぶ
軽くなっていった。


しかしこの何年にも及ぶ闘病生活の戦いの裏で、

私の家庭は
夫婦関係は
着実に
壊れはじめていた。
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