十人十色の十恋物語<短編集>
「 同じ時から二人とも両想いだったんだね。 」


照れくさそうに笑った私に


「 ホントに?弥音ちゃん! 」


私をさらにきつく抱きしめて


「 オレの弥音になってくれる? 」


小さくうなづいた私。


玲音くんに何って言おうかな?


「 玲音とみんなにはケーキ食べる時に、
オレから伝えるから心配しなくても大丈夫だよ。 」


私の心の中読めちゃったの?

腕の中からゆっくりとはなされて


「 弥音はなんで泣いちゃったの?
可愛かったけど…。 」


私は背中をむけて


「 だって、利休さんが沙良ちゃんのこと可愛いって言ってたから…。 」


利休さんは私の前にまわってきて


「 沙良ちゃん背が低かったし、
それでかわいいって。
顔は見てないよ。
弥音ばかり見てたし、
オレはケーキ作ってたしね。 」


「 あっ!
弥音やきもち?
やっぱり弥音可愛い! 」


これからはじまる
二人のあまぁい恋。

ずっと続いていけるといいなぁ。



それにしても、
玲音くんに何って言うのかなぁ?

春陽くん。





end


2012/03/01
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