マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
私の言葉に目を丸くした連右は、パッとテーブルに置かれた小冊子を見る。


そして、固まった。


私が置いた小冊子の正体………ソレは――――…




「母子手帳………?」




連右がポカーンと呟き、私は大きく頷いた。


「うん……最近調子が変だなって思ってたんだけど………」


自分のお腹に両手を当てて、微笑んだ。


「赤ちゃん、出来たみたい…………産んでもいい?」


静かに問いかけるも、連右は口を半開きにしたまま微動だにしない。


「連、連右?」


名前を呼んでから15秒位経って、ようやくピクリと動いた。
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