マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
†第4章† 近づきと離れ

☆父親の質問☆ 《Side -Renka-》

私の家、幹居家のリビング。


いつもなら4人でご飯を食べる場所なんだけど、今日は5人目がいる。


「千梨、嫌いな食べ物無いんだね。私ピーマン苦手なんだ」


「へ…へぇ………そうなんだ……」


私の隣に座ってご飯を食べてるのは、半分ムリヤリ連れて来ちゃった千梨。


普段元気なのに、緊張でもしてるのか、さっきからあまり話さないんだよね。


「沖津君、コレ食べてちょうだい?味の感想聞きたいの♪」


「あ、ハイ、紀香さん……」


「ホォ………“紀香さん”かぁ……」


お父さんが呟いた瞬間、千梨の顔と体が凍りつく。
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