社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中



「ん…っ。とぉ、届かない」





背伸びをしながら上の棚へと手を伸ばす。


踏み台も代用出来るような物が見当たらず背伸びをするしかない。


あとちょっとで手が届くのに…、ぶるぶると足が震えてる所為で手元が安定しなくて紙袋を掴めない。


どうしてこんな奥に――





「あっ」




力ずくで取っ手を引っ張れば紙袋の中身が散らばりながら落ちてきて、ドサッと中から出てきたであろうシャンプーの詰め替え用が頭に直撃してきた。


痛たたた、と頭を擦りながら床に散らばった物へと視線を移した。


これって…





「お父さーんシェービングクリーム!シェービングクリーム見つかったよ」





髭反りにはこれ!と大きく書いてあるしこれで合ってるはず。



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