ハーレム ブラッド2
「ヴァンの言う通りなら…どこかの空き地ね。」

姫野が言う。

「歩いて行ける範囲なら限られるわ。」

優衣が言う。


ポツッ…

ポツッ…

ザァーッ…


雨が降りだした。

「この雨なら空を飛んで探せますよ!」

沙羅が言う。

「よし、行くぞ!!」

マリアが言う。

ギンッ!

バサッ!


姫野たちの眼が輝き、翼が生える。

「な!?」

「あら…」

華乃とアゲハがそれぞれ声をあげる。

「私もつれてってくれないかしら?」

アゲハが言う。

「足手まといです。」

咲子が言う。

「あら…

私…幸大様の気配…近くに居れば感知できるわよ?」

アゲハが言う。

「私もつれてってくれ。

こう言うのは人数が多い方が良いだろう?

冷静さには自信がある。」

華乃が言う。

「…。

姫野さん、クーニャさん、二人をお願いします。」

「わかったわ。

冬木さんは私が。」



姫野が言う。

「じゃあ…私はアゲハちゃん。」

クーニャが言う。

「私も!」

朱鳥が言う。

「…。

あなたは要らないです。」

少し低めの怒りを含んだ声で咲子が言う。


「お願い!

謝らないといけない…

それに…」

「…鼻血を拭いたらどうですか?

時間がないので与太話はあとにしてください。

先生、彼女をつれてってください。」


「うん…わかったわ。

楠木さん、行きましょう。」



バサァッ!


それぞれに飛び立つ。
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