ハーレム ブラッド2
夕方


幸大は華乃の家の前に来た。

「はーい?」

インターホンを押すとドアが開けられた。

「あら…岡田君ね?」

女性が言う。

「はい…。

華乃さんの御見舞いに来ました。」


「あ…どうぞ上がって。

えーと…その節はお世話になりました。」

女性が頭を下げる。

「あ…

確か、あの怪物騒ぎの時に助けた…」

幸大が言う。

「はい。

本当にありがとうございました。」

「あ…別に…そんなに頭を下げられても困ります。

それより…」

「あ…華乃の御見舞いに来たんですよね。


こっちです。」



二階へと上がる。

「華乃?

岡田君が御見舞いに来たわよ?」


「幸大君、入ってくれ。


母さんは入ったら怒るよ?」

華乃が言う。

「はいはい…

じゃ、あとは若者同士ごゆっくり。」


「母さん!!

余計なことは言わなくて良いから!!」


華乃が言う。




「お邪魔します。」

幸大が華乃の部屋に入る。


「いらっしゃい。

済まないね…母が要らぬことをペラペラと。」

華乃が上半身を起こす。

「何だよ、仲が悪いのか?」

幸大が言う。


「いや…そうではないが、少々過保護で困る。

仲はどちらかと言えば良い方だ。」

華乃が言う。
< 94 / 495 >

この作品をシェア

pagetop