お仕置きゲーム。
「真咲、しっかりおじさんを家まで送るんだぞ!美紀は、真咲が生意気なこといわないようにみはること!」「うんっ!わかった!」「生意気ってなんだよ。てか美紀もへんじしなくていい。」「真咲、美紀、後でいっしょにお菓子たべよう!お母さんのむかえが来てなかったらだけどね!」「うん!」「ああ。」
「じゃあ、行こうか。」
おじさんの声に頷いた。
空は真っ赤に染まっていて、綺麗。風はあたたかくて心地いい。思わず目を細めた時、美紀はそっと俺の手を握ってきた。
「美紀?」「えへへ。」「顔、にやけてる。」「だって、真咲と手つなぐと嬉しいんだもん。」「はあ?」
「わたし、真咲がすきだから!」
その言葉を聞いた途端、顔がすごく熱くなった。恥ずかしい。しんぞうが、うるさい。でも、嬉しかった。…俺も、美紀のこと、好き、だから。
そうこうしてるうちに家についたらしく、おじさんが「ここだよ。」と言って立ち止まった。おじさんの家は普通の家だった。大きくもなく、小さくもない。
「ありがとう、ここまでついてきてくれて。助かったよ。」
「ううん!おじさん、体大丈夫?」「うーん、大丈夫じゃないかもしれない。」「えっ。」美紀が表情を歪めた。「包帯巻くの、手伝ってくれるかい?すぐ終わるから。君、器用そうだし。」「え、と…」「ね?」「…うん、いいよ。」
渋々、美紀は頷いた。俺は内心早く帰りたくて仕方なかったけど美紀を1人残して帰れるわけがない。
「よかった!さ、入って。」
戸惑いながらも俺達はおじさんの家に足を踏み入れてしまった。