キスの相手はあなただけっ!!
「ハァッ・・・ハァッ・・・。
マリア!マリア!」

どれくらい走っただろう。
俺は体育館裏に来ていた。
まさか最悪なタイミングを
マリアに見られるとは・・・。
しかしマリアをさがして30分はたっている。
いまだに見つからない。

「マリアどこいった・・・?」

俺は木の葉をかきわけて
林の中に入っていった。
するとそこには
切り株にうずくまって座っている
マリアの姿があった。

「マリアっ・・・!」

俺はすぐさまマリアに駆け寄ろうとした。

「こないでっ!!!」

マリアは怒っていた。
たくさんの涙を流して。
そして切り株の上に立った。

「こないで!触らないで!抱きしめないで!
キスももうしないで!もう私なんか忘れて!
双葉と付き合えばいいじゃん。
たまたまきいちゃったんだもん。
聖夜が双葉に告白してるの!
「はじめは信じたくなかった。
でも・・・でもっ!
聖夜が・・・双葉を・・・
抱きしめたから・・・!」

マリアは唇をかんだ。
思いっきりかんだからか血が出ていた。

「マリア!誤解だ!」
「うそ!言い訳したって無駄よ!
もういいわ!お別れよ!
聖夜とは別れるんだからっ!」

俺はその言葉にカチンときた。

「さよなら!私は・・・
新しい恋はじめるから!」

そういってマリアは立ち去ろうとした。

「待てよ!」
「いや!」
「最後まで話きけって!」
「嫌だ!」

頭にきた。
なんなんだよ!
誤解だってさっきからいってんじゃん!
俺はマリアを抱きしめた。

「ちょっと・・・!
離してよっ!聞こえなかったわけ?
触るなって言ったでしょ?」
「やだ。」
「なによなによなによ!
私がどれだけ・・・うっ・・・
しん・・・ぱい・・・したのか・・・
分からないくせに!」

俺はマリアが叫んだ時
マリアの唇に自分の唇をあわせた。

「んんっ・・・!」

マリアのかわいい声。
甘い声。
俺はそれがききたかった。
マリアをその場に押し倒した。

「誤解だっていってるだろ?!」

俺は思いっきり叫んだ。
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