誠の桜に止まる蝶～番外編～
私はあの後何とか総司から離してもらい原田さんを探す。

すると原田さんは庭で桜の木を眺めていた。

「原田さんっ！」

「お、蝶か。」

そう言って優しく微笑む。

「原田さん、一つ聞いてもいいですか？」

「ん？どうした？」

「沙織ちゃんのこと好きなんですか？」

単刀直入に聞いてみた。

「なっ！！」

原田さんは驚いてこちらを見る。

「あ、え、変なこといいました？」

「い、いやそんなことねえけど・・・どうしてそう思うんだ？」

「なんとなく・・・沙織に対する原田さんの態度がみんなに対する態度とは違うなって。」

そう。
原田さんがあんなにも心配そうに、だけどいとおしそうに誰かを見つめるのを初めて見た。

「ったく・・・ばれちまったか。ああ、俺はあいつに惚れてるよ。」

「沙織かわいいですもんね！！」

「いや、あいつは小さいころは妹みたいなものだったんだよ。だけどなんに成長しやがって・・・」

原田さんは苦笑いをこぼす。

「私、原田さんの恋応援します！！」

「本当か？」

原田さんがすこし驚いたようにこちらをみる。

「はいっ！任せてください！！」

「ありがとうな。」

そう言って微笑む原田さんはすごくうれしそうで、この恋が実りますようにと心から思った。
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