誠の桜に止まる蝶~番外編~
「んっ・・・・」

朝目覚めるとそこはいつもと変わらない屯所だった。

「夢・・・?」

私は一人つぶやく。

「夢じゃないよ。」

「あ、総司・・・」

「俺も覚えている。蝶のご両親は素敵な人だね。」

「うんっ!」

私は涙をこぼしながら頷く。

総司はそっと私の涙を吹いてくれる。

「蝶?やっぱり、ご両親のもとで生きていきたい?」

総司が不安そうにこちらを見る。

「確かに懐かしくてないちゃったけど・・・私はやっぱり総司の傍で生きていきたいな。」

「蝶・・・」

そして総司はそっと私を抱きしめる。

「必ず君を幸せにするから。」

「もう十分幸せだけどね?」

私たちはしばらく抱きしめあっていた。

きっと、また二人に逢えるだろう。

そんな予感が胸の中でしていた。
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