龍神
「しかも、バカと単細胞と短気はこっちにもいるしね」
一斉にオレンジの男の子に視線が集まった。
「え、なんでみんな俺を見るんだよ」
「…なんでだろ、分かんないな」
「お前ら、ちょっと静かにしろ」
彼らの視線は写真の前に両手を合わせて座る彼女に向かった。
写真の中の男の子は、この中にはいない。
「……里騎達…見守っててね?」
そう言って彼女は立ち上がった。
素早く赤髪の男の子も立ち上がり、言いづらそうに一言。