紙のない手紙
第2章 てがみ屋
あれからも俺は行く当てもなくブラブラと歩いていた。





肉体が無いからだろうか、俺は疲れを感じなかった。







このままどこまでも歩いていけそうだった。








しかし、俺の後ろでチリンチリンとベルの音が鳴り、その後にブレーキ音が聞こえ、俺は立ち止まった。









何事かと振り返った俺が見たものは…









「………」








自転車の隣に立ち、腰に手を当てて、じっとこっちを見ている少女だった。











「よ、よぉ……リン…」











そう話し掛けられた少女は何も言わずにこっちを見続けていた。
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