琥珀色の誘惑 ―王国編―
積極的でない舞が、身を捩りながら涙目で求める姿に、ミシュアル王子の神経は切れそうなほど興奮していた。


「よかろう。望みのままに」


これほどまでに潤っていても、舞の中は恐ろしく狭い。強引に突き上げては初夜の二の舞だ。彼女は眉根を寄せ、少し辛そうな顔をした。じきにその表情が解れ、吐息が甘く色づき始めるのを見計らい、彼は奥に進める。


「舞、まだ痛むか?」


少し時間を空け、ミシュアル王子は尋ねた。


「ううん、大丈夫。……ねぇアル、お尻に敷いてみたいんだけど……無理かな?」


その珍しく大胆な発言に驚きつつ、彼も俄然興味が湧いてくる。

舞には口が裂けても言えないが、これまで正常位以外での性交は経験したことがない。アラブのプリンスを『尻に敷きたい』と言い出す兵(つわもの)は世界中探しても少ないだろう。


「よかろう。私の上に乗ることを許す」


舞の背中に手を添え、彼女の体を起こした。もちろん、繋がったままである。座った体勢で向き合ったことから、舞は恥ずかしそうに俯くが……その部分を直視してしまったようで、慌てて横を向き直す。

ミシュアル王子は苦笑しながら、そのまま仰向けで転がった。自然に、舞が跨った状態である。


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