こちらミクモ探偵事務所4

暗闇に映える真っ白な白衣。
紘哉は目を疑った。

「もしかして……紗季か?」

彼女は紘哉の前まで来ると、ゆっくりと深呼吸をした。
肩で息をしている。
全力で走ってきたのだろう。

「何でここにいるんだよ?」

「お姉ちゃんから……連絡あって……」

「……姉さんから?」

ふと紘実の顔が頭を過る。
紘哉は彼女の顔を打ち消そうと、頭を振った。

「うん。今すぐ来てって……羽兎ちゃんが危ないって……」

「……」

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