こちらミクモ探偵事務所4

携帯電話を開き、確認する。
画面には『ワトコ』の三文字。
紘哉は何のためらいもなく電話に出た。

「もしもし?お前さ、連絡くらい――」

『こんにちは、連絡だったら今してるよ』

「……!」

電話の相手は羽兎ではなく、男の声だった。

この声は知っている。
何せ、昨日も聞いたのだから。

「冬也……何でお前がワトコの携帯に出てくるんだよ?」

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