☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
目を閉じ、誓うように言った。
「翡翠が会社で頑張るなら、わたしもここで結治さんを説得する。
翡翠だけに任していいことじゃないから………これはわたし達のことだから。
翡翠がやるならわたしもやる」
翡翠だけに任せてわたしは何もしないなんて絶対に嫌だ。
「わかった。
けど、無理するなよ」
「うん!」
反対されるかと思ったけど………よかった。
「頑張ろう。
二人で………いや、三人で一緒に乗り越えよう」
そうだ。
わたし達は二人だけじゃない。
この子もいる。
翡翠やこの子が……守りたい大切な人がいるからこそ頑張りたい、強くありたいと思う。
「珠莉」
優しい声色で呼ばれた名前が耳に届き、呼んだであろうその人に目を向けた。