あたしだけを愛して



屋上に行くと誰もいなくて、
梅雨の時期特有の空気が
広がっていた。



桐谷恭哉が黙って座った隣に
ちょっとだけすき間を開けて
ちょこんと座る。


あたしはお弁当を、
桐谷恭哉は菓子パンを
二人とも黙って食べる



何か言わなきゃ…

何か…、



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