あたしだけを愛して
最初は暴れていた芽衣
がやっと俺の腕の中で
大人しくなった。
「…少しは落ち着いたか??」
「……」
「無視すんなよ。」
「……」
芽衣を見ると、顔が赤く
なっているのがわかった。
「…もしかして、照れてんの??」
「なっ…!!/////」
俺の言葉にさらに顔を
真っ赤にさせながら
違うと言って、俺を
突き飛ばした。
…何だよ、突き飛ばすこと
ねぇじゃん。
「ひっでぇーなあ、心配してやってんのに。」
そしたら、
“心配してたの??”
みたいな顔をして
俺を見てきた。
「目の前に泣いてるやつがいたら、心配くらいするだろ。」
“あたしなんか放っとけばいい”
そう言ってるかのように
芽衣の顔が暗くなった。
「…おまえのこと、放っとけるかよ。」
俺が呟くように言うと
芽衣には聞こえて
いなかったのか、
「え…??」
と言って、黙ってしまった。