世界の終わりに隣に君がいてくれたらそれだけでいい…
 そしてそれから冬になった。

 レイを思い、それでもいつか来てくれるんじゃないかって浅はかな願いもまだ心の隅っこにあった私は白い雪が風景を包んでも窓から公園を見てた。

 そんなある日、見覚えのあるあの子が雪に包まれた公園を歩くのが見えた。

 私の心臓は激しく鼓動を打ち、私は必死で冷静な自分を取り戻そうとした。

 レイが縁側に座った。

「ニャアー、ニャアー、ニャアー。」

 クラウディオが駄々っ子のようレイに甘えてた。

 私は平静を装ってレイに声をかけた。

「久しぶり・・・。」

 レイは私と目を合わせようとはしない。

「じゃあな、クラウディオっ!」

 クラウディオの体をいとおしそうに撫でるとそのまま立ち去ろうとするレイ。

 私はだんだん腹が立ってきてた。

 いくら何かの理由で私の事が嫌いになったからって無視するなんてあんまりだと思った・・・。

「レイ、なんで最近来てくれなかったの?

 私の事が嫌になった?」

 私は言葉を投げた。

 レイは髪の毛に少しだけ残った雪を手で祓うと忙しいんです。

 それに今日はあなたに会いに来たんじゃなくてクラウディオの顔を見にきただけなんで・・・。

 じゃ・・・。」

 私は大人げなくレイに駆け寄る。

「じゃあ、私の事が好きだとか、愛してたとか、離さないって言ってくれたのは全部嘘だったの?」

 レイは黙ったままだった。

 降り積もった雪が雨になって、私は雨に濡れたまま、レイの腕を引っ張ってた。

 レイも雨に濡れたまま、何も言わずに立ち止まった。
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