好きって言って?

先に教室に向う侑。
私はその背中を追って、手を掴んだ。
そして、私よりも太い小指を私の小指に絡めた。

「ゆーびきりげんまーん、嘘ついたら針千本のーます!ゆびきった!」

「芽衣ちゃん、急に何」

侑は笑いながらそう言った。

「私が大人になったらちゅうしてあげる!」

「え?」

「ちゅうしてあげんの!」

侑の顔が真っ赤に染まった。


2つ目の約束をしてしまった。
少し大人になった16歳の私。
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