そうだ、異世界へ行こう


そんなやり取りをしているうちに

てってってとこちらに駆けてくる人影が…


『イオンさん!』

『グレース!?何故船の中から出てきた!?』

『イオンさんは過保護すぎですわ
ルークさんが外に出るのを許可してくださったの
私も異世界からの客人にお会いしたかったのよ』


赤毛の可愛らしい女の人は、イオンさんに近づくと
穏やかに笑って私たちに顔を向けた


『ご挨拶が遅れました
私、イオンの妻のグレースです
お会いできて光栄ですわ』


す、すげー!!
ナチュラルにお嬢様言葉だぁぁ!!


「こ、こちらこそはじめまして!
桐生穂波と申します!
…あれ?刹那、ここってもしかして苗字逆?
ええっと…ホナミ・キリュウです!」

『緊張しすぎだ、馬鹿』


ベシッと頭を叩かれた

…これ以上頭が悪くなったらどうしてくれるんだ!


『セツは変わった子を嫁にしたねぇ』

『いいだろ、毎日飽きねぇぞ』


むぅ
また男同士の会話をし始めた


その様子にむくれていると
グレースさんがちょんちょんと肩をつついてきて
ひそひそ話をするように顔を近づけてきた


『イオンさんのお話で聞いてはいましたけど
セツナさんに会うのは私も初めてです
こんな可愛らしい彼女さんもご一緒なら何か良いものを用意しておけばよかったですね』

「そ、そんな…」

少しのそばかすがチャームポイントのグレースさんは私より年上に見えるのに
とてもお茶目な方みたいだ


『ローズさんにはもうお会いしました?』

「?…いえ、どなたですか?」


はて?
誰の事だろう?



『とても凛々しくて可愛らしいお方ですよ
なんせこのく…むごっ』

『はいグレース喋りすぎ』


イオンさんがグレースさんの口を抑える動作が自然すぎて
慣れてるんだな、と少し生暖かい視線を送ってしまった



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