花咲く原石
「とにかく今日はお疲れでしょう。」

リトは袖に控えていた女性を呼び、横に立たせた。

「この者に部屋へ案内させましょう。何か必要な物があれば遠慮なく申し出て欲しい。」

「ありがとう。」

「かたじけない。」

リトに紹介された女性はお辞儀をして穏やかな笑みを浮かべた。

「好きな時に出て行かれるがいい。良い旅を。」

それはこれ以上の干渉は無いと告げたものだった。

オーハルが軽く頭を下げたのを確認するとリトは立ち上がり、部屋を後にする。

「ご案内致します。どうぞこちらへ。」

女性に促され、シイラとオーハルも荷物を手にして部屋を後にした。




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