シークレットな極上LOVE


「会社の株価も上がってるのよ。ご祝儀買いってやつね?」


美加にそう言われて、ますます恥ずかしい。


“現代版シンデレラ”と書かれてしまって、大変なんだから。


あたしは会社で私物を整理しながら、開かれていた経済誌を閉じた。


もう見たくもないわ。


「柏木さん、本当に行っちゃうなんて寂しいわね」


お局様が、あたしのデスクへやって来て声をかけてくれた。


「課長…。本当にお世話になりました。そして、ありがとうございました」


結婚を控え、あたしは会社を退職する。


今から、猛ダッシュでフランス語と英語を勉強しなくてはいけないのだ。


考えるだけで、頭が痛いけどね。


「社長もいなくなっちゃうし、寂しいですよね課長」


美加もすっかり気落ちしている。




< 390 / 408 >

この作品をシェア

pagetop