ねぇ、まこと。
“何これっ、作ってくれたん?”
“おいしーやん”
頭の中では、まことの喜ぶ姿。
あたしはソワソワしながら、まことからの連絡を待っていた。
でも、まことは…来なかった。
連絡してもつながらない。
ウトウトしながらも、朝まで待った。
結局まことは、あたしに夢を見せてくれただけだった。
ほんま…夢物語。
午前6時、あたしは冷めきった料理を全てゴミ箱に捨てた。
バカみたいに喜んでいた自分を恥じながら。