*~○みるく♡きゃんでぃ●~*
キャンディ♡3

打ち明ける


ふいに、頬にひんやりとした感じがあって
あたしは瞼を開く。

「よかった、みるく…」

「俊、君……」

「具合はどうだ?でも、まだ動くなよ??
2度も倒れてんだから。もしかして
病弱、とか??」

「え、」

「あんまり、外出てなさそうだよな。」

「……あたしね、」

すべて、この人に打ち明けちゃおう。
少しは、楽になれるかもしれない。
誰かに、言いたかったんだ。
ずっと、本当は言いたかったのかもしれない。
自分のことをわかってくれる、誰かに……。

あたしは、過去の性的暴力について
話した。






時折涙を流してしまうあたしの背中を彼は
ずっと優しくさすってくれていた。

あいづちをうってくれて、理解してくれた。

話し終わったとき。

「そんなに辛かったのに、気づいてやれなくて、ごめん。」
「話してくれて、ありがとな?」

そんな言葉をずっとかけてくれた。
あたしが、泣き止むまで。

そして気がつくと夜の6時を回っていた。

「俊君、そろそろ帰ったほうが……」

「あ、マジ??でも。大丈夫??」

「うん……」

しばらくするとポケットからケータイを取り出し。

「もしもし、俺だけど。」

とか

「今日ケイの家行く」

とか

「あした帰る」

とかいってるんだけど

まさか、だよね。

しばらくして電話を切り、一言発した。

「……今夜はお世話になります、というか。
しばらく、かも。」

………え???
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