無口な彼が残業する理由 新装版




「よく頑張ったな」

課長の言葉に、目頭が熱くなる。

「この企画書で、申請を出したいと思う」

夢のステップをひとつ、

上ることができた。

「ありがとうございます!」

私の企画が課長の厳しい目をクリアしたのだ。

「やった! やったよ青木!」

手伝ってくれた青木に駆け寄ると、

青木も飛びっきりの笑顔で

「当たり前だろ、俺が手伝ったんだから!」

と減らず口を叩く。

私は完全に浮かれていて、

青木の言葉さえも嬉しかった。

なのに。

< 167 / 382 >

この作品をシェア

pagetop